薬品会社と患者との懸け橋であることに魅力を感じ、MRになれたはいいものの、実は営業に自信がない……そんな人も少なくないはずです。ここでは、とても簡単に、誰でも営業の達人になれてしまう法則をご紹介します。本当にビックリするほど簡単ですよ。
ご存知ですか?「セブンヒッツ理論」
セブンヒッツ理論とは、マーケティング業界の用語で、広告やCMなど商品に関連したものに7回触れれば、その商品を購入する確率が高まるというものです。これはHPやブログ、ひいては人と人との接触にもいえるということが分かっています。
接触回数が多くなるほど好感を抱きやすくなるこの作用は、単純接触効果と呼ばれています。どんなに短い接触であっても、どんな相手であっても、7回会えばかなり親近感が高まるというのですから、簡単すぎて逆に怖いテクニックですね。
これをMRにあてはめれば、どんなに短い訪問でも7回繰り返せば医師の頭の中にはあなたへの親しみが芽生える可能性があるということになります。忙しい医師で、風のような速さで去ってしまい資料の一つも渡せなかった……というときにも、ガッカリしなくてもいいのです。
何度もしつこいと思われそう?
初めに訪問したとき、けんもほろろに断られ、「もう二度と同じところには行けない」とガックリきてしまうことはありませんか。そのとき断られた理由は何でしょう。医師の機嫌が悪かった、忙しすぎた、「別のところと契約している」と言われた、振る舞いなどが無礼だなどと指摘された……それら状況は、必ず移り変わるものです。
たまたま機嫌が悪かったり忙しかったりしたときに行き合わせただけ。他社との契約内容は変わることもある。振る舞いが無礼なら、正せばよい。そんなふうに考えて、まずは7回、訪問してみるのが効果的です。もちろん、2回目、3回目は「また来たのか」と一喝されてしまうことでしょう。しかし「7回」と決めて我慢し、これ以上印象が悪くならないよう手短で無難な話題にとどめて、繰り返し訪問してください。
医師があなたの顔に慣れ始めることが目的ではありますが、あなたの側でも、7回目ともなればどのようなコミュニケーションがその医師にとって有効か、かなり掴めてくることでしょう。それまではろくに商品の説明もさせてもらえなかったとしても、それからは営業マンとして、一歩踏み出してみていいはずです。1回目の接触のときとは、かなり感触が違うはずですよ。
そして一番大事なのは、接触回数を多くすることによって、あなた自身がその医師に対して感じる苦手意識が薄くなるということ。あなたが仕掛けている単純接触は、あなた自身にも効果的なのです
訪問の期間が開いてしまうなら手紙やメールでつなぐ
忙しい営業マンであればあるほど、次の訪問までの期間は空いてしまうものです。しかし、医師があなたの顔も名前もすっかり忘れてしまうほどに間を空けてしまったら、セブンヒッツ理論は使えません。あなたを繰り返し印象付けることが目的ですからね。そう、はじめのうちは医師のもとに足しげく通うことが重要なのです。
でも、予定や距離の問題でどうしても頻繁に顔を出すことができないというケースはままあるでしょう。そんなときには、手紙やメール等で訪問の感謝状や時候の挨拶を送り、次の訪問までのつなぎとして使うのが効果的です。心を込めてしたためるに越したことはありませんが、訪問を受け入れてもらった感謝の気持ちを示しただけのシンプルなものや、ダイレクトメールに少しの手書きが添えてあるようなものでも、一定の効果が見込まれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。訪問回数を多くするだけで成果がアップする、単純接触効果についてご紹介しました。「会うだけ」という手法は、とても簡単なものに思えてしまいますが、多数の人とやりとりをするにはメールや電話が主流の昨今、「ただ会いに行く」という行動は、それ自体が贅沢なものかもしれませんよ。「よく来てくれるあの人」の地位を築くため、フットワークの軽い営業スタイルを確立しましょう!