「医療業界とは違う仕事をしているが、今からでもMRになれるのか?」と、MRへの転職を考えられる方も多いようです。 結論から言えば、新卒ではない中途採用でMRになるのは非常に難しいでしょう。転職が珍しくない外資系だとしても、異業種からの転職はハードルが高くなってしまいます。 しかし、道が完全に閉ざされたわけではありません。残された可能性を探ってみましょう。
新薬メーカーの場合
製薬企業の中でも新薬を取り扱う企業の場合、MRの待遇も収入もかなり良いと言えます。しかし中途採用の道はあまり残されておらず、100人が挑戦しても面接を通過できるのは2~3人と言ったところでしょうか。 一方、異業種からの転職であっても、年齢が20代と若く、成績優秀な営業成績を残してきた人材であれば話は別です。医師や薬剤師との信頼構築が重要なMRにとって、営業で培ったコミュニケーション能力は魅力的に映るものです。
ジェネリックメーカーの場合
ジェネリックメーカーの場合、応募条件などは少し緩いと言えます。ジェネリック医薬品に求められるのは「安さ」であるため、成分と効果さえ同じであれば高い専門知識をあまり必要とせず、MR認定証を持っていないMRが多いのもジェネリックメーカーの特徴でしょう。 ただし待遇や収入面では新薬メーカーに劣ります。さらに、MR認定証取得のための社員研修が充実していないケースがあります。それらの点を考慮して、応募するメーカーを決めた方が良いでしょう。
コントラクトMR
おそらく、この可能性が最も高いと思います。コントラクトMRとは、製薬企業から販売を委託されている企業(CSOと言います)に勤める正社員、または派遣社員のことです。ここから製薬企業に派遣されるような形で仕事をすることになります。 一般的にCSOはMR認定証の取得に積極的であり、新薬メーカーが求めるようなレベルの高い人材が多く在籍しています。そのため、CSOではよくMRの募集をやっており、ここで経験と認定証を取得して活躍する方法があります。 しかし最も可能性が高いと言っても、大きな社会責任が求められる医療の世界です。その点を十分に考えた上で、転職を検討しましょう。