皆さんも社名は聞いたことがあるでしょう。抗がん剤のトップメーカーであり、国内シェアでトップになったこともある大手の製薬企業です。スイスの大手、ロシェの傘下に属しており、実質的にはロシェに買収された企業でもあります。 ところで、皆さんは「バルサン」をご存知でしょうか？現在は一般大衆薬事業をライオンに譲渡しましたが、それまでバルサンは中外製薬の人気商品でした。そんな中外製薬とはどんな会社でしょうか？また、年収はどの程度なのでしょうか？
中外製薬とは
中外製薬は、医療用医薬品の研究開発・生産・販売に特化した研究開発型の製薬会社です。
売上の半分をバイオ製品が占め、特に、がん領域はいち早く、がん専門MR（医薬情報担当者）制を導入しました。
同社のMRは、様々な専門知識を背景に、症例ごとに治療や副作用マネジメントを提案する「コンサルティングプロモーション」に注力しています。
平均年齢は41.1歳で、平均年収は927万5906円となっています。
どんな会社でしょうか？
外資系とは正反対の文化を持っており、良くも悪くも日本企業の典型という感じです。したがって革新的な発想を持った人よりも、サラリーマン体質の方が肌に合うでしょう。 最近では若手を中心に実力主義が導入されつつあります。しかし一定の年齢以上では年功序列が色濃く残っており、「上司次第では仕事がやりにくくなる（やりやすくなる）」という文化もあります。 ただし社員同士のコミュニケーションを大切にする文化があり、すべての部署というわけではないでしょうが、社員さん同士はとても仲が良いという声も多く聞かれます。 内資の製薬企業に共通して言える点ですが、中外製薬も福利厚生は充実しています。上司によっては有休を取りにくいなどの声も聞かれますが、少なくとも外資系より充実しているのは間違いありません。 MRの休日出勤はよくあることですが（セミナーへの参加など）、その分、代休を取得できる制度があります。基本的に週休2日は取れると思ってください。
気になる年収は？
内資の製薬企業としては高くない水準と言えます。会社全体の平均年収は650万円ほどです。しかし年功序列の風土が色濃く残っているだけあり、勤続年数が長くなるほど順調に昇給していくメリットもあります。 製薬企業、とくにMRの場合、インセンティブ率が高いほどに安定しないというデメリッことがあります（仕事が出来れば高収入になりますが）。中外製薬ではそのようなことがなく、昔の「サラリーマンは安泰」を実感できる企業でしょう。 ちなみに、20代のMRで500万円前後、30代で650万円前後、50代になると1000万円近い年収を受け取っている人もいます。さらに研究職の給与水準は高く、40代で1000万円を超す人もおられます。
