「いくら熱心に説明しても売れない…」「そもそも話をちゃんと聞いてもらえない…」「今月も予算未達成か…」「おれって営業に向いてないんじゃないか？」
営業パーソンなら、こんな悩みを一度は抱いたことがあると思います。スランプを脱出するための方法は人それぞれですが、筆者の場合はさまざまな本を読むことで「売れない営業」から脱出することができました。
今回は、私が読んできた数多くのビジネス書の中から、とくにおすすめの6冊を厳選してご紹介します。営業がうまくいかないと悩んでいる方の参考になれば幸いです。
内向型営業マンの売り方にはコツがある―ムリに自分を変えないほうがうまくいく!
内向型営業マンの売り方にはコツがある―ムリに自分を変えないほうがうまくいく!
タイトルが語る通り、あなたが内向的な性格でも営業は出来ますよ、重要なのは方法ですよ、という本著。 人前ですぐに上がってしまう、口下手、なんて悩みを抱える人は、「自分は営業に向いていない」という考えになってしまいがちです。
しかし、明るく外交的な性格でないと営業には向いていないというのは誤りです。口下手で内向的な人は、饒舌な人よりも誠実に見られやすいというメリットもあるのです。本書で紹介されている営業のステップに従えば、内向的な性格を活かして「売れる営業」になれるでしょう。
クロージングの心理技術２１ お客を決断させるセールスの化学
いくら顧客と良好な関係が築けたとしても、最後に発注をもらえなければ営業の意味がありません。本書は、営業の最終ステップであるクロージングに必要な心理技術を語っています。顧客を契約へと至らせる“もうひと押し”として本書で紹介されている技術は有効です。最後の最後でいつも決めきれない…と悩んでいる営業パーソンにおすすめの一冊です。
最低でも目標達成できる営業マンになる法
“最低でも目標達成”できる営業マンになる法 (DO BOOKS)
読みが外れてしまって、いつも月末に追い込みをかけてばかりいる…という方にぜひ読んでほしい一冊。 小手先の技術や心がけだけではなく、自分自身をしっかりと管理（マネジメント）するのが重要というのが本書の主旨です。
本書のカギは、「予材管理」という言葉。顧客を「白地」「仕掛り（しかかり）」「見込み」に3分類して、計画的に営業が行えるようになれます。
凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク
今回紹介する書籍の中でも、群を抜いて売れているのが本書。ただ売れているだけではなく、高い評価も得ています。 「お客さんは自分自身が欲しいものを知らない」という気づきを軸とし、セールスに潜む落とし穴を具体例と共に示します。
トップセールスというと超人的な能力の持ち主を思い浮かべてしまいがちですが、本書で紹介されているのはタイトル通り“凡人”でもできる再現性の高い手法です。本書で語られることはいわば当たり前のことばかりですが、その当たり前のことを、なぜ当たり前なのかと共に平易な言葉と共に語っているからこそ、たくさんの読者に繰り返し読まれているのでしょう。営業経験の少ない方には入門書として、長い方には初心に帰るためにおすすめの一冊です。
営業は準備力: トップセールスマンが大切にしている営業の基本
営業は準備力: トップセールスマンが大切にしている営業の基本
トップセールスマンへインタビューしたデータを元に、営業における事前準備の重要性を語っている一冊です。営業は売るのが仕事ですが、ただ顧客の要望通りに右から左に商品を提供するだけでは自動販売機と変わりません。
徹底的に顧客の情報を調べ、ニーズをヒアリングすることで、課題解決のための新たな提案ができ、深い信頼関係を築いていくことができます。そうした提案ができることこそが営業の存在価値といっても過言ではないでしょう。本書では、そうした提案ができるようになるための実践的な方法を紹介しています。
プロフェッショナル講座 営業力―「顧客の心」に処する技術と心得
プロフェッショナル講座 営業力―「顧客の心」に処する技術と心得
本書が語るのは「顧客主義」を徹底することの重要さです。そんなのは当たり前のことではないかと思うかもしれませんが、真の顧客主義とは何なのかを誤解している人は少なくありません。日本では「お客様は神様」とよく言われますが、そんな風に顧客の言いなりになるのは決して真の顧客主義ではないのです。
本書では、「企画書は推理小説」「顧客に対する操作主義を捨てよ」など、独特な表現で真の顧客主義とは何かを説明しています。営業とは、単なるお金と商品のやり取りではありません。本当の意味で営業のプロフェッショナルとなるたいのなら必読の一冊です。
おわりに
「読書ばかりしてても頭でっかちになるだけだ！」「うちの商売は特殊だから、本に書かれていることなんて参考にならない」なんて考え方をする人も時々いますが、絶対に損をしています。
書籍には著者の何十年分という経験のエッセンスが詰め込まれています。たしかに、実践に勝る学びはありませんが、先人の知恵を借りることで実践で得られる経験もより深いものになるでしょう。
