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MR転職マガジン > コラム > 非臨床試験

2016-11-07

非臨床試験


「非臨床試験」は前臨床とも呼ばれますが、「動物実験」のことを指してこう呼びます。
薬の実験段階でいろんな大きさの動物を使って薬のデータを収集し、人体への有効性と安全性を確かめるための科学的データを取得するものです。
非臨床試験の結果有効とみなされ、安全性にも問題がないと判断された段階で、人体を使って行うのが臨床試験となります。
非臨床試験には、薬物動態試験、薬効・薬理試験、安全性試験などがあります。

安全性試験は毒性試験とも呼ばれ、もっとも重要な試験となっています。
安全性試験については、非臨床試験の実施にあたって、製薬メーカーが遵守すべきGLP(Good Laboratory Practice)という基準が定められており、これをもとに「医薬品の安全に関する非臨床試験の実施の基準」という省令が定められています。

非臨床試験の種類

医薬品の開発に必要な非臨床試験は、大きく3種類に分類されます。

・薬理試験
薬効薬理試験は、薬の効力を裏付けるための試験です。
これは薬剤によってやり方が違うので、一定のガイドラインはありません。
しかし、既存薬との比較試験データや、問題となる結果が出た場合の試験データも提出することが定められています。
また、申請の用法や臨床試験と同じ投与経路で実施することも、細かく定められています。
これ以外については、「安全性薬理試験ガイドライン」(H13.6.21医薬審発902)、「一般薬理試験ガイドライン」(H3.1.29薬新薬4)、「薬物相互作用の検討方法について」(H13.6.4医薬審発813)に詳細が記載されています。

・薬物動態試験
薬物動態試験は、被験物質の吸収や代謝および排泄などの、体内動態を明確にするのための試験です。
標準的なガイドラインとして「非臨床薬物動態試験ガイドライン」H10.6.26医薬審496)があります。

・毒性試験
あらゆる臨床試験の中で、もっとも重要な試験です。
毒性試験は「単回投与毒性試験」、「反復投与毒性試験」、「遺伝毒性」、「生殖発生毒性試験」を実施することが前提となっており、「免疫毒性試験」や「局所刺激試験」、「がん原性試験」や「依存性試験」などを実施することになっています。