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MR転職マガジン > コラム > 長期収載品

2016-11-07

長期収載品


「長期収載品」とは、すでに特許が切れているか、再審査期間が終了した医薬品で、同じ効能を持つ後発医薬品(ジェネリック医薬品)が発売されている薬のことです。
日本では新薬に対する信頼が厚いため、ジェネリック医薬品が出ても新薬が市場を奪われることはありません。
こういった医薬品は発売後長期間経過しているため、薬価基準に長期間収載されていることから「長期収載品」と呼ばれるようになりました。

医薬品の価格は、2年に1度行われる薬価改定ごとに市場実勢価格を反映した価格に引き下げられていきます。
このため、長期収蔵品はそのたびに価格が下がるため、場合によってはジェネリック医薬品と変わらないこともあります。

ジェネリックと長期収載品

厚生労働省はジェネリック医薬品の普及に努めているため、長期収載品の価格引下げは積極的に行われています。
長期収載品の中でも長期にわたる医薬品は、通常の薬価改定に加えて追加引き下げも行われているため、さらに価格が下がります。
しかし、日本では新薬に対する信頼が厚く、しかもジェネリックに対して懐疑的な見方もあるため、シェアは伸び病んでいるのが実情です。
ジェネリックに懐疑的なのは一般市民だけでなく、医療従事者の中にもそういった傾向がみられるので、かなり根深いものがあります。

厚生労働省は、医療保険財政の抜本的改善のために、ジェネリック医薬品のシェア拡充を急いでいます。
ジェネリックの普及率を上げるるため、2014年に行われた薬価改定で長期収載品の価格を更に引き下げる「Z2」という制度を打ち出しました。
これは、ジェネリック医薬品のシェアを奪う長期収載品の価格引き下げ率を定めた制度で、新薬のシェアのうち、60%がジェネリック医薬品で占められるまで値下げが続行されるというものです。

しかし、これでもまだジェネリック医薬品のシェアは、思うように伸びていません。
そこで、今度は2年に1度の薬価改定を年に1度にして、市場実勢化価格を正確に反映することで、さらに長期収蔵品の薬価下落を早めようという動きもあるようです。