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MR転職マガジン > コラム > 治験実施計画書

2016-11-07

治験実施計画書


「治験実施計画書」は、治験を実施する際に、治験実施者と治験依頼者が遵守しなければならない要件を、すべて記載した実施計画書です。
治験をするに至った背景や、根拠及び目的を定め、統計学的な考察も交えて、治験の方法について記述されています。
治験の実施において、治験実施計画書の記載と違うことを行った場合、その症例のデータは後の評価で使うことは許されません。
最悪の場合、治験自体が無効(治験中止)となることもあります。

また、治験実施計画書だけでなく、
GCPに違反した場合も同様の措置が取られます。
治験中止に追い込まれると、製薬会社は膨大な費用が水の泡となってしまいかねないため、製薬会社は治験実施計画書の作成には神経をとがらせています。
なお、治験実施計画書には、治験計画に必要なすべての事項が明確に記述されていなければなりません。

治験実施計画書の実施項目

治験実施計画書には、以下のような項目があります。(抜粋)

1.治験実施の概要

(1)目的:
a.対象患者(どんな疾患か)
b.治験薬名(通常は、コードネーム)
c.投与量
d.投与期間
e.エンドポイント(治験薬が目指す効果)
f.対照薬名(別の薬と効果を比較する場合)
g.治験実施方法

(2)対象:
a.選択基準(患者が、治験に参加するに当たり最低限満たさなければならない条件)
・具体的な診断基準
・性別
・年齢
・入院・外来区分など

b.除外基準(選択基準を満たす患者の内、参加することが出来ない者の条件)
・合併症の有無
・類似作用の薬剤併用
・基礎疾患(心・腎・肝疾患など)
・アレルギー反応(薬物、食物、アトピーなど。
※治験によって条件は異なる)
・ 妊婦、授乳中、妊娠可能性
・ その他特殊な患者層(乳幼児、老人)

(3)被験者への説明と同意に関する記述

(4)目標症例数(治験に参加する患者の目標数)

(5)治験実施期間

(6)治験薬剤
a.治験薬名、対照薬名
b. 成分含有量、
c. 割付方法

(7)治験方法及び投与方法
a.観察期間、
b.治験薬の投与期間・投与方法
c.基礎治療
d.併用治療

(8)観察、検査項目及びそのスケジュール