電話営業は、営業のなかで最も成功へのハードルが高い方法の一つとされています。でも、なかなか成果が出ないのは「電話営業が難しいから」ではなく、あなたの電話のかけ方に原因があるかもしれません。
テレアポなしに新規開拓はありえません。電話営業のコツをお伝えしましょう。
相手の立場と気持ちを想像する
まずは、電話する前に相手のことを想像してみてください。営業をかけようとしている相手は、今どこで何をしているところなのでしょう。そこへ営業の電話がかかってきたら、どう思うでしょうか?
相手を思いやることは、電話営業だけではなく、全ての営業にとって最も大切なことです。顔が見えず、相手がどんな状況にいるのか正確にはわからない電話営業でこそ、第一に気をつけるべきことともいえます。
相手の立場と気持ちになって、「こんなことを、こんなふうにいわれたらイヤだな」と思うことは電話をかける前にイメージし、避けるようにしましょう。
電話する時間に気をつける
相手を思いやれば、どんな時間帯に電話営業をかければ効果的かわかるはずです。
一般的に、電話での商談がスムーズにいくのは忙しい午前中ではなく午後、しかも昼食後のリラックスしている時間帯とされています。難しそうな相手には、午後1時半から2時ごろを狙って電話をかけてみましょう。
もちろん、忙しい時間帯は業界によって違います。どの時刻が効果的かを研究しましょう。
安心感を与える
初めてあなたからの電話をとったお客様は、警戒心に満ちています。相手が硬い対応だからといってあなたの口調も硬いままなら、お客様の警戒心はなかなか解けません。
丁寧な物腰は崩さずに、やや親しみを込めた口調を心がけましょう。温かみが伝わって、お客様がだんだん安心していくことでしょう。
「必ず契約をとる」と気負いすぎない
一度の電話で、契約まで持ち込まなければならないと思い込んでいませんか。そんなに気負っていると、お客様にあなたの意気込んだ鼻息まで聞こえてしまいますよ。すると、せっかく緊張がほぐれても、また警戒されてしまっては元も子もありません。
「まずは一度、お話だけでも」「またご連絡させてください」という結びでも上々なのです。気楽に構えましょう。
ゆっくり話す
緊張すると、人は早口になります。電話の向こうが、初めて話すのにやたら早口な人だったらイヤですよね。
とにかく早く電話を切りたくなってしまいます。ゆっくり話すことを心がけ、相手の反応を見ながらトークしましょう。
説明しすぎない
説明が長いと、電話の相手は「いつになれば終わるんだろう」とイライラしてしまいます。予定していなかった電話で自分の時間がなくなってしまったら、誰だって怒りますよね。
説明は簡潔にしましょう。相手が興味を示したら、だんだん詳細を話すようにします。
声のトーンに気をつける
明るくハッキリ大きな声で電話営業を、と教育された人は多いでしょう。もちろん、暗くボソボソ小さな声の電話営業は論外です。
しかし、明るすぎたり大声すぎたりするのも、かえって逆効果です。電話が鳴る直前まで気ぜわしく作業をしていた人は特にイラッとしてしまいます。「適度」な明るさと声の大きさを心がけましょう。
マニュアル感をなくす
マニュアルを読み上げるようでは、「営業している」感じが丸出しです。電話の向こうの相手に「ああ、無理やり仕事をさせられているな」と思われてしまいます。
自社の製品をPRしていることを自覚し、きちんと感情を込めて話をしましょう。意識して場数を踏めば、きっとマニュアル感は自然になくなっていきますよ。
電話の向こうの相手とコミュニケーションを取る
一方的に営業トークをしてはいけません。そもそも商品に興味のない相手であればなおさらです。まずはコミュニケーションを取ることを目的にしましょう。相手が世間話を始めたらしめたもの、相槌を打ち、商品をPRできる隙を探します。
少しでもコミュニケーションが取れれば、相手は「営業の話を聞く」というより「電話でおしゃべりしている」という気持ちになってくれると思います。些細なことからでいいので、信頼関係ができれば、成功する確率は高まりますよ。
まとめ
「営業するぞ!」「契約とるぞ!」というやる気はそのまま、気負いをいったん脱ぎ捨てて、「今、あの人、どうしているかな?できれば紹介したい商品があるんだけど」というカジュアルな気持ちで電話をしてみてください。
あなたの柔らかい気持ちが相手に通じれば、きっと警戒心を解いてくれますよ。テレアポは、コミュニケーションが命です!