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2016-08-16

臨床試験の目的と種類は


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臨床試験と治験の違い

臨床試験とは、薬剤や医療器具などの有効性や安全性を確かめるため行う、治療を兼ねたテストのことです。

新薬や手術、放射線治療などを用いた新しい治療、また、こうしたものを組み合わせて行われる治療法などに関し、効果や安全性について確認するために行われる試験のことを言います。

臨床試験には、大きく分けて、治験と研究者(医師)主導臨床試験があります。

研究者(医師)主導の臨床試験は、研究者(医師)が主体となって行われ、従来厚生労働省が承認した薬、治療法や診断法により、最良の治療法や診断法を確立したり、薬のより理想的な組み合わせを確立することなどが主な目的です。

治験の場合、新薬や新しい医療器具等の承認を申請するために必要なデータの収集が目的で、厚生労働省の承認のもとで行われます。

臨床試験の仕組みは

臨床試験は、試験の過程で行き過ぎたことにならないための規制や基準などが設けられ、臨床試験に参加する人を守る仕組みが設けられています。

臨床試験を行う際は、ヘルシンキ宣言を順守しなければなりません。
ヘルシンキ宣言とは、人を対象とする研究を行う場合の倫理的原則について述べられ、インフォームドコンセントの必要性と手順について記載されているものであり、最重要項目のひとつです。

臨床試験の種類は

臨床試験には、健康な成人に投与する試験、患者に投与する試験、腎機能や肝機能が低下している患者に投与する試験など、いくつかあります。

また、医師・研究者主導による臨床試験には、薬物療法の臨床試験、外科治療の臨床試験、放射線治療の臨床試験、これらの組み合わせの臨床試験、緩和ケア等の臨床試験、というように様々なものがあります。

臨床試験は大きく3つの段階があり、各段階で有効性や安全性を確認しながら順番に進められます。

開発の段階は、「相」または「フェーズ」と呼ばれ、各3つの段階を、第I相、第II相、第III相、または、フェーズ1、フェーズ2、フェーズ3、などと呼ばれます。
第I相よりも第II相、第II相よりも第III相のほうが治療法の開発が進んだ段階にあり、より臨床現場に近い状況となります。