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2016-08-23

抗体医薬品はどのような働きがあるのでしょうか


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抗体医薬品の優れた効果

抗体医薬品とは、抗体を利用した医薬品のことで、がん細胞などの特定の細胞を集中的に狙い撃ちすることで、高い治療効果と副作用の軽減が期待されている医薬品のことです。

抗体は、細菌やウイルスなどの外敵やがん細胞などの脅威に立ち向かう重要な役割を持ち、B細胞が分化したプラズマ細胞から作り出されます。
抗体は外敵やがん細胞に存在する特定の抗原に結合し、様々な働きでこれらを排除する効果があります。

ひとつの抗体がひとつの標的(抗原)だけを認識する特異性を利用したもので、病気の原因の組織で過剰に作られるタンパク質を抗原として認識して結合するものなど、様々なタイプがあります。

抗体医薬品の作用は

抗体医薬品は、細胞や病原体に悪い働きをさせない中和作用があります。
また、マクロファージやNK細胞などの免疫細胞を呼び寄せたり、抗体が結合した細胞や病原体を殺傷したり、細胞や病原体に抗体が結合することで補体を介して細胞や病原体を殺傷したりする働きで病気を治します。

抗体医薬品はモノクローナル抗体を主成分とし、遺伝子工学の手法により作られます。
効果、安全性は種々の試験で調べられ、基準を満たしたものだけが抗体医薬品として使われます。

今後、ゲノム解析により創薬の標的となる抗原分子が特定されていくことで、さらに抗体医薬の可能性が拡大されていくと期待されている分野です。

抗体医薬品の今後は

日本では、国産初の抗体医薬として、抗リウマチ薬が2008年に承認されました。

増加した免疫の異常を起こす物質に作用し、従来の抗リウマチ薬では不十分だった病気の進行を阻止する働きが大きく向上します。

さらに今後は、バイオ技術を活用した薬も開発され、がんをはじめとした、これまで治療の難しかった病気の治療にも大いに貢献するものと見られています。

現状、患者の経済的負担がかかり、飲み薬にはできず、注射剤などの使用に限られる、などのデメリットがありますが、こうしたデメリットも将来的に改善されていくことでしょう。